カカオの演劇記録

演劇体験に関する記録です。本とかも紹介していけたらと思います。

なぜ演劇(インプロ)をやっているのか

  1. 自己紹介
  2. なぜ演劇(インプロ)をやっているのか
  3. 記事を書く理由

 

1. 自己紹介

まずはじめに、この記事をご覧下さり、ありがとうございます。

なにから書いてよいかわからず、ひとまず自己紹介をと思い、

綴り始めています。

 

私は、普段社会人をやっている30歳前後の一般男性です。

カカオという名で活動しております。

 

中学生の頃に俳優になりたいと夢みて、大学から演劇を始めました。

 

しかし、私には(左足首あたりに後天的な)身体障害があります。

役者は身体が資本。私は飛んだり跳ねたりができません。

 

そう思っていました。ですが、「やってみないことにはわからない」

と、そう自身に何度も言い聞かせ、そうしてなんとか演劇の世界に

足を踏み入れたのでした。

 

2.なぜ演劇をやっているのか

結論から述べると、楽しいと感じる、からです。

 

人は何事にも楽しみを感じることができるかというと、

不可能ではないにしても、かなり難しいことではないかと思っています。

 

私は障害を持つ前はスポーツを毎日やっていました。

陸上競技や野球を部活でやり、遊びで他のものもよくやっていました。

 

ですが、突然できない身体になり、今までの自分は壊れ、

アイデンティティを失いました。

 

自身を保つため、アイデンティティの再構築に必死になり、

楽器を始めたり、クラシックを聴くようにしてみたり、カクテルを

作ってみるようになったり、映画をたくさんみてみたり...

 

考えられることを色々やってはみたものの、どれも心が伴わず、

夢中にはなれませんでした。

 

演劇以外。

 

 

大学3年に入ってからすぐ、大学院進学やその他諸々の理由により、

演劇活動をやめてしまいました。

 

それから年月が過ぎましたが、この間、「演劇がしたい」

という気持ちだけは消えずに同じ熱量のまま、自分の内に

在り続けました。

 

5年が経ち、「やらずにはいられない」というほどに

演劇への衝動が高まり、全ての活力を奪った地獄の

病院勤務を辞め、勤務地を変えて心と時間の余裕を作り、

 

演劇を再開したのでした。

 

再開したときに出会ったのが、それまで知らなかった

インプロという即興劇でした。

台本のないお芝居のことです。

 

インプロはさらに私の心を熱くさせたのでした。

以下からインプロを念頭に置いた話しになります。

 

はじめに、演劇は楽しいからやっていると理由を述べましたが、

実のところの理由はうまく言えないのです。

 

人間の、原始的な部分がやれという、というか。

 

言えることは、

普段の日常生活では得られない体験があるということ。

 

しかもそれは、

普段の日常生活から遊離したところのものによって

もたらされるものではないということ。

 

コミュニケーションを、言葉を発する以前の「感覚」であったり、「受け取るということ」、「きくということ」、「出会うということ」などの『構成する要素』に分解し、

すごく丁寧に根本からひとつひとつやっていくみたいな感じがあります。

 

 

なので、インプロを行なうと、日常生活にも影響がでます。

私は、相手がだれであっても、以前ほど身構えずに

関わることができるようになってきたと感じています。

 

Yes andや連想のワークの賜物かもしれません。

 

話しは一番最初に戻りますが、演劇をやっている本質的な理由は

うまくはいえません。

 

ですが、いまは精神の健康にもよく、ワークで人と関わるのが

楽しいからやっている、とは言えそうです。

 

また、職業にも深く通底するものがある気がしてならないから

続けているというのも、理由としてできてきていますね。

 

3.記事を書く理由

ノートに手書きで記録や感想を残しています。

そんな私がなぜ、インプロに関する体験の記事を書くのか。

 

それは、インプロというものがより全国に広まってほしいと

密かに思っているからです。

 

言ってしまえば、演劇は多くの人にとっての娯楽のひとつには

なっていないのが現状です。

 

観劇をするにしても劇団四季を数年に一回観に行く、といった

方々が多いかもしれません。音楽や映画鑑賞といったものとは、

やはり馴染みの点では同等とはいえません。

 

このような現状において、インプロとなると、認知度は尚更

低いものとなります。

 

少しでも記事を書くことで、広まってくれたらと思うのです。

 

 

日常生活に影響が生じるとお伝えしましたが、これは私のみ

ならず、多くの人にとってもそうだと思っています。

 

影響、とだけいうと危ない影響のように感じられる方もいる

かもしれないので、いくつか例を示しますと、

 

やはり

・コミュニケーションが向上する?苦手が薄れる?とか

・即興で話すのがうまくなる

・きき上手になれる

・それまでより人前や人との関わりで緊張しなくなる

・素の自分と向き合える、知っていける

・失敗に対する恐れが低下する

とかはあるかもしれません。

 

上記にはいいことしか述べていませんが、

人によっては苦しい体験をする場合もあります。

 

受け入れられない自身の側面を知ってしまったために、

どう付き合っていくか考えざるを得なくなったり、

 

苦手なことがわかり、変わりたいと思っているのに、

挑戦できないで足踏みしてしまう自分に直面してしまったり。

 

そんななか周りはどんどん前へ進んでいってしまって

おいてけぼりをくらっているように感じたり。

 

 

私は常に正直でいたいので記述しますが、

表現の世界は酷でもあると思っています。

 

このようなことを言うと、気が引けてしまう方も

いらっしゃるかもしれません。

 

ですが、私としては、いいことばかり書かれたものの方こそ、

実は怖いのではないかと疑ってしまうところがあるのです。

 

表現全般に言えることなのですが、こういった、

危険も潜んでいるということ明示する人は実は少ないと感じています。

 

この記事では、赤裸々に、有意義であった体験のみならず、

悩んだこと悔やんだこと苦しかったことの体験なども交えて

記述していきたいと思っています。

 

繰り返しにはなりますが、

少しでも多くの人に、そして多くの人のために、インプロが

広まってくれたらと願っています。

 

 

どうぞ、よろしくお願い致します。