カカオの演劇記録

演劇体験に関する記録です。本とかも紹介していけたらと思います。

インプロジャパン〜オープンクラス〜

1.ワークの内容

 1)基本情報

 2)ワークの種類

2.ワークを振り返って

3.全体を振り返って

 

 

1.ワークの内容

1)基本情報

回数:単発回

料金:1000円

日時:2021年1月16日(土)10:00〜12:00

場所:秋葉原駅周辺某所

人数:3人

 

2)ワークの種類

はじめに少々語り合いがあり、その後ストレッチ

 

①文字数限定しりとり

文字数を限定したしりとり。この日は5文字でした

 

②しりとり連想

4拍のリズムをとり、3拍目に連想したもの、そして4拍目に連想したワードのしりをとったワードを言っていくというもの。

 

ジェスチャーしりとり

言葉一切無しのジェスチャーのみでのしりとり。

 

④ワンレター

ワンワードの1文字しか言えないバージョン。お題を設定し、2人はそれについて1文字ずつ繋げて説明していく。もう1人の人はそれをきいて、なにを説明しているかを当てる。

 

⑤Yes and

『はい、そして〜しよう!』と提案し合い、その提案に『そうしよう!』とのっかって関わり合っていくというもの。この日は3人で『かまくらをつくる』というお題からスタート。

 

⑥2ドット

紙の上に2つ点をランダムに描いたところからスタート。ひとり一筆ずつ線を描きたして絵にしていくというもの。

 

⑦2ドットからのワンワード

完成した絵をワンワードで説明するワーク。まずはじめに名前をワンレターの方法でつける。

 

⑧2ドットの作品からのシーン

名前をつけ、設定もある程度できた2ドットの作品を使っての即興。

 

 

2.ワークを振り返って

この日はワークがはじまる前に、3人で熱い語り合いがありました。参加者の一人の方が言うには、宇宙の法則的に、2021年はいい方向に向かう年なんだとか。

 

というのも、コロナをきっかけとして、各人がそれぞれもっていた、これまで表に出さずにいた気持ちの部分を表出するようになってきており、よいことも悪いことも引っくるめてのありのままの自分になっていっているのだとのことでした。

 

毒素は貯め込むと身体に良くないように、ネガティブな気持ちというのも、出さないでいると毒素となって心によくない影響を与えてしまうよなと思いました。

 

よいことも悪いことも含めてのありのままの自分を皆が出し合うことで、よい方向に向かうというのは、妙に納得でした。

 

臨床心理学的にも、人は自分にとって不快なものをみないようにするために、無意識に追いやる抑圧という防衛を使うこともあるのですが、根本的に解決していないことなのでやがて心身に大きな影響をもたらしたりします。

 

不快な感情を、まるで押し入れに押し込むかのようにして無意識に押し込めたりすると、いつか押し入れは容量がいっぱいになり、戸が壊れてしまうように、無意識領域からも蓄積された不快な感情は溢れてしまうのですね。

 

なので、なにごとも適切に表現していくことはとても大事です。どの感情も感覚も、自分の一部です。

 

表現は、そういった自分のものにしにくい内的なものや、切り離してしまったもの、抑圧してしまったものなどを、改めて自分の内に取り込む作業でもあり、そうしてよいも悪いもあってのひとつの自分というかたちに統合していくことで、全体性を回復させていく行いでもあると、私は思っています。

 

 

 

ではワークの振り返りにはいります。

 

 

①の文字数限定しりとりは、この日は5文字という制限がありました。やっていくうちに気付いたことは、5文字にしてしまえばいいのだということでした。

 

たとえば『りんごあめ』の『め』から5文字の単語を探すとします。すると難しく、何回か回ってきたら単語はでてこなくなるかもしれません。

 

そこでこういうのもありなんだと気がつきました。

 

『目の保養』

 

つまり、単語に限定する必要はないということです。それに気付いてからは発想が自由になった感覚がありました。なにも単語とは言われていませんでしたからね。

 

思い込みによって発想に制限がかかっている状態に気付かせてもらったように思います。

 

③のジェスチャーしりとりは、ジェスチャーをどう解釈してもいい、というよりも正解は訊けないので自分なりに解釈するしかないのですね。

 

なので「これでいいのかな?どうなんだろう…」と思っても「ええい、これだろ!」と思って前に繋げていくしかないのです。

 

このワークは、自分なりに受け取って感じたものにしたがい、「ええい!」と割り切って次に繋げていくための、いい意味で勢いをもたらしてくれるワークだなと思いました。 

 

④のワンレターははじめて行なったワークでした。自分がこう言いたいとするものが頭に浮かんでいて、それにこだわり過ぎていると、相手のくれた1文字で「あれ!?」となってしまう。こだわりすぎてしまうあまりに止まってしまうこともあるのだと思いました。

 

頭に浮かぶことは自然なこと。だけど、浮かんだものと違う流れになりそうなときは、軽やかにそれを手放して、相手の紡いでくれたもののその流れから続けていくのが大事なのかもと感じた次第です。 

 

 ⑥の2ドットもこれまたはじめてのワークでした。⑧まで関連したワークというのも面白かったです。

 

学校なんかでやったら盛り上がりそうだとも思いました。

 

3.全体を振り返って

2021年最初のインプロでした。最後に今日の感想を話す時間があったのですが、このときにも少し語らいになりました。

 

そこでファシリテーターの方は、インプロに資格はないので、ぜひ自分なりに広めていってほしいと仰ってくださりました。

 

何か人に伝えたいものがあって、そのためにインプロがいいと感じているであろうはずなので、そのための方法のひとつとして利用してもらえればとのことでした。

 

確かに言われてみれば自分はそうかもしれません。

 

 

仕事をしていて、

 

自分をうまく表現できない人や、表現できていても理解してもらえない、そもそも受け止めてもらえない人、そしてありのままでいられなくなって気持ちをふさぎ込んでしまう人、身体症状というカタチとして苦しみが現れている人などが多いと日々感じているところでした。

 

こういったことを感じ考えるようになってから、インプロも行なっていく中で

 

 

言葉でも、スポーツでも、絵でも、映画でも、小説でも、その他表現の手段はなんであれ、

 

自分を表現できて、例え表現しきれずとも、表現がつたなくとも、それを

 

受け取ってもらえる場がある・人がいるかどうか

 

が、心身の健康を考える上で大切なことなのだろう

 

と、強く思うようになりました。

 

このようなことから私は、

 

臨床の場では相談室がそういった場所であり、私がどのようなことも受容し関われる存在としてそこに在れればと思うところであり、

 

それ以外の場では、インプロという手段をも活用して、どんな表現でも受け取り受け止め合える場を作り、受け取り受け止め合える人を育てていければと、そんな傲慢なことを思うのでした。

 

 

そのためにはまず色々なところへ行って色々な人からインプロを学んだり、継続してやっていくことが大切だと思うので、今の調子で知識と経験を積み重ねていきたいと思います。

 

ここまで読んでくださりありがとうございました。

 

2021年も、どうぞよろしくお願い致します。